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【政治・経済】「自民党は緊縮どころか放漫財政!?」 ←この勘違いを正します

Category:政治・経済
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「自民党は緊縮どころか放漫財政!?」



あまえびの政治・経済解説コーナー、本日は昨日の「緊縮財政」の流れに沿って、
きっと緊縮賛成派が反論している記事のURLの1つも貼ってくるだろうから、
それに反論していこうって予定だったのですが、やはり不特定多数のネットでは、
予定通りに事は運びませんね。

反論記事のURLは貼られず、何やらコメント欄で「自民党は緊縮どころか放漫財政なんだ!」
という、良きせぬ話に変わっていっており、最後に「えび、次回で説明しろ」との
命令で終わっているので、まぁ答えると予告した以上、約束は守るべきでしょう。
今回は前回記事のコメント欄へのお答えという形で解説させていただきます。


コメント質問(疑問?)
「特例公債、いわゆる赤字国債は1997年まで一回も10兆円以上発行されたことはなかったのに、
1998年にいきなり16.9兆円、1999年に24.3兆円発行されて以来20兆円を下回ったのは
2007年の19.3兆円のみ。
つまり緊縮財政を実行していたのは1997年までで、それ以降は放漫財政に
シフトしてるんだよね。何故か管理人は逆だと思い込んでるけど」

こういった具体性のある指摘はとても嬉しいです。
ふんわり言われるより、具体的に答えやすいので、
聞く方にも逃げ道が少なく、リスクある質問なんです。


「放漫財政」ってどんなイメージありますか。
放漫って初めてと聞くと、「政府は無駄遣いばかりしている?」って感じで
なんだかイメージ悪いじゃないですか。

ちなみに2019年頃までは特に、
「安倍政権は放漫財政」という認識が広まった背景があります。

コメント欄では麻生大臣が答弁したとか何とかありましたが、
正確には当時の「反安倍派」の政党一派が言っていました。

「放漫財政」というワードの響きの悪さ、ここにイコール安倍政権を結びつけることによって、
安倍内閣を貶めようとする、野党側の一種のプロガバンダ(特定の思想・世論・意識・行動へ
誘導する意図を 持った宣伝行為)が、この「放漫財政」が広まった経緯です。


放漫財政の定義
「日本銀行が資金供給のため金融機関から買い入れる国債の保有を銀行券(紙幣)の
発行残高以下に抑えると定めた自主ルール。
日銀が際限なく国債を買い続ければ国の放漫財政を招き、
規律が緩んで財政や通貨の信認が失われる恐れがあるため、歯止めをかける狙いがある」

と説明されています。
ようは、コメント主さんの言う通り、政府は毎年赤字国債をガンガン拡大、
「日銀に際限なく国債を買い続けさせるな!」ということで、最初に抱いた
「政府は無駄遣いばかりしている?」の“イメージで”大体合ってます。

野党が「安倍自民は放漫財政だ!とんでもない、無駄をなくせ!!」と連日やっていたので、
それを見ていた人らは、皆コメ主さんと同じ印象を持ってます。持って当然なんです。
これが嘘ついているようには、誰だって見えないでしょう。


でも事実ではなかったんですね。
自民党はその放漫だと言われていた頃から、バリバリの緊縮財政です。

民主党政権のときには「事業仕分け」などと言って、露骨に緊縮財政をやりました。
安倍政権のときには「財政改革三本の矢を打つ」などと言って、隠れて緊縮財政やっていたのです。
露骨にやると批判されると学んだ後の政権だったので。

自民支持者の多くは、当時の安倍首相の答弁を丸ごと信じました。
「緊縮財政で日本をダメにした民主党とは違うことをやる!」と宣言していたので
実際そうやっているように見えたのです。

あくまでそう見えただけです。実際はやっていなかったのですが、
民主党のダメ政治の直後の、フレッシュな改革イメージの政党なので
この「安倍政権は放漫財政だ」の指摘が通りやすい風潮にあったのです。


実際はやっていなかった、それを示す証拠が数字で出ています。
前回にも使ったグラフですが、下記が主要国2019年のGDP
国内総生産。その国で生み出されたモノやサービスの付加価値)
政府支出(公的需要。国民にお金を出した額)を、比較したデータです。

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縦軸が政府の支出が何倍になっていったか、
横軸がGDPが何倍になっていったかを示すもの。

グラフで見て分かる通り、政府支出を増やした国ほど、GDPが伸びています。
わかりやすく言うと、政府が国民にどんどんお金を出したり、
減税して国民からお金を取らない国ほど、どんどん経済成長しています。

日本に注目してください。
日本はぶっちぎりの最下位です。

安倍政権時、本当にどんどん政府が支出を増やす放漫財政であったのなら、
グラフにある日本の位置が明らかにおかしいし、反映されている数字も
あまりにも小さすぎます。

つまりこのグラフ自体が、安倍政権がただの一度も放漫財政など行っておらず、
政府支出を絞る緊縮財政であった証拠だと示しています。

では、コメで指摘された
「政府支出の赤字国債。1998年にいきなり16.9兆円、1999年に24.3兆円発行されて以来
20兆円を下回ったのは2007年の19.3兆円のみ」
この数字はどうなっているのか?

年ごとに赤字国債が増えた理由は、まぁ簡単に言っちゃうと、高齢者が増えたから。

高齢者の分母が増えただけ政府の医療負担が増えただけで、自民党が積極的に国民に向けて
政府支出を増やそうという政策を行ってきたわけではないです。

増やした赤字国債がしっかりと労働者やインフラ整備に回るような、放漫財政で使われていたのなら
日本のGDPが20年以上まるで成長せず横ばいということに説明がつきません。
投資が行われていれば確実にグラフは上向きになります。
「はず」じゃないですよ、「確実に」です。数字の話なので。

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日本の新規国債発行、当初予算・実績の推移を見てみます。


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これはもう見ての通りです。
グラフが年ごとに左下へ下降を続けています。
一番高かった頃は野田政権時ですが、安倍政権になってからは
ずっと下がっている事実が確認できます。

つまり自民党はあの緊縮をやった民主党政権時よりも明らかに緊縮財政なんです。
国民に金を出す財政支出においては、あの民主党の方がまだマシだった、
こっちが本当の事実です。


なぜ自民党政府は、そこまで政府支出を絞るのか?

まず大元は財務省からの指示です。
政府支出を抑えて、財政規律を守れと。

これが2013年に閣議決定された「プライマリーバランス黒字化目標」であり、
自民党の骨太の政策目標であり、今でも続いています。
今回のコロナでだいぶ予定よりズレつつありますが。

プライマリーバランス黒字化とは
債務返済費用以外の歳出が公債金以外の収入(税収)でどの程度賄えるかという
基礎的財政収支のことで、その均衡とは現状以上に債務が増えない財政状態のこと

ちょっと難しいですね。
ようは麻生さんが今でもさんざん言っている、「政府の借金を減らそう」って話しです。

ただ、ここでこのブログの政治・経済解説コーナー、を読んできてくれている方の中には
気づいた人もいるかも知れません。
アレです、経済の貸借関係です。

誰かの赤字は誰かの黒字。
政府の赤字は国民の黒字。

つまり政府が赤字を減らそう、黒字化を目標にしようってことは
国民の黒字を減らそう、国民をもっと貧乏(赤字)にしようっていう政策なんです。

下記は日本の基礎的財政収支の実績と見込みのグラフ。

黒の矢印で示されているように、安倍政権になってから、
間違いなくこの「プライマリーバランス黒字化」政策が実行されており、
2009年から2018年にかけて、ずっと右上がり
つまり政府は赤字を縮小してきたという事実があります。

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2009年から2018年にかけ、政府が赤字を減らし続けてきた
それはつまり、2009年から2018年にかけ、
国民はずっと税金を吸い上げられ貧乏にされてきたという話しであり、その証拠です。

一際目立つ2020年の急転直下の落ち込み、ここがコロナです。
具体的には国民一律10万円給付です。
政府の赤字が急拡大した2020年、皆さんの預貯金は増え、黒字化したはずです。
これが経済の貸借関係の証拠でもあります。


なので、今後自民党は「政府は全然金を出していない!緊縮財政やめろ」と叩かれたとき、
この2020年“のみ”を見せて「どこが?」と言ってくるはずです。

騙されないでください、自民党はコロナがなければ間違いなく
国民の赤字を増やすだけの政策を続けていました。
コロナで一時的にポシャッただけで、このあとまた緊縮財政を続けていくつもりです。

そもそも2020年の大幅な財政出動も、内訳見るとひどいですからね。
「出して」はいるけど「届いてはいない」自治体などが多く、この多くは「貸付金」扱い、
つまり後で返せって金ですから。
さらに予備費に大きく取っておいたり、コロナ対策費を渋ってGOTOキャンペーン再開時の予算に
取ってあったりしてます。
数字は派手ですが、使い方おかしいですから。

ということで、まだ説明の足りない部分はたくさんあるのですが、
とりあえずキーボード叩くのいい加減疲れてきたので、今回はこのへんで締めます。


総括。
自民党はずっと緊縮財政です。
今後はさらに厳しい緊縮財政を予定しています。

そして自民党政治の基本スタイルに「やったふり」が非常に多いということを
覚えておいてください。
今回のコロナ補助に関してもこの「やったふり、やってるふり」が顕著です。

今回はこの知識を共有して、皆さんで間違った政治、国民に負担を強いる政治を正すべく
どんどん政治に声をあげていきましょう。

それではまた! ⎛´・ω・`⎞y─┛~~~oΟ◯